2019年に読んだ本から10冊
今年読んだ本の中から取り上げるに足るいくつかを、刊行年月日の古い順に簡単にふりかえる。 中野剛志『富国と強兵』東洋経済新報社(2016/12/9) 著者には多くの著作があるが、本書が主著である。いくつもの新書版を読むより… 続きを読む »2019年に読んだ本から10冊
今年読んだ本の中から取り上げるに足るいくつかを、刊行年月日の古い順に簡単にふりかえる。 中野剛志『富国と強兵』東洋経済新報社(2016/12/9) 著者には多くの著作があるが、本書が主著である。いくつもの新書版を読むより… 続きを読む »2019年に読んだ本から10冊
歌人の弟が編集した『戦争の歌』(笠間書院、2018年)というアンソロジーがある。この本は、たかだか120ページの薄い本だけれど、中身の密度はかなり濃い。日清・日露から太平洋戦争に至る膨大な「戦争の歌」から代表歌51首が選… 続きを読む »『ぼくもいくさに征くのだけれど』
最近、ダークツーリズムという言葉をよく聞くようになった。戦跡や被災地など、死や悲しみの記憶を残す対象を訪ねる観光のことで、専門書に限らず、入門書やガイドブックなどの刊行が相次いでいる。 本書の著者は、ダークツーリズムに関… 続きを読む »『観光客の哲学』
本書は一般的にも高く評価されるに違いないが、私の場合、おそらく平均以上に響くものがあった。読んでいる間、青春時代が思い出され、久しぶりに恩師と再会したような感覚を抱いた。 本書は、宇沢弘文について書かれた分厚い評伝である… 続きを読む »『資本主義と戦った男』
私はNORAの活動を通して、都市近郊の里山保全について考え行動しているが、一方で最近は、薄れゆく戦争や公害の記憶に抗い、被災者・被害者から話をうかがい、記録を探して考えている。 2018年10月10日(水)、シネマハウス… 続きを読む »映画『食卓の肖像』ほか
今年はカネミ油症事件が発生して50年目に当たることから、10月17日(土)、長崎県五島市(福江島)で50周年記念事業「油症の経験を未来につなぐ集い」が開催された。私は3年前に初めてカネミ油症の現地調査のために五島列島を訪… 続きを読む »『みな、やっとの思いで坂をのぼる』
自然破壊とは、近代の負の産物である。こう考える人は、近代化の影響が及ぶ前、人間は自然と共生していたように思われるかもしれない。さらに、こう考える人が自然を守ろうとする場合、たとえば日本で言えば、燃料革命以前に、あるいはも… 続きを読む »『「自然」という幻想』
先月9月中旬、里山保全活動を安全に進めるための研修を開催した。講師に志賀壮史さん(グリーンシティ福岡、日本環境保全ボランティアネットワーク)を招き、里山ボランティアの現場リーダーについて深く考えるとともに、安全管理を日頃… 続きを読む »声を聴く5作品
今年2018年は、明治維新150周年。政府は記念事業に積極的で、菅官房長官は「明治150年は、我が国にとって大きな節目。明治の精神に学ぶ、日本の強みを再認識することは極めて重要なことだ」とコメントしている。 山本義隆『近… 続きを読む »150年/100年/50年前を起点に考える3冊