『起業という幻想』
2020年3月末をもって、15年間勤めた大学を退職した。3年前、任期のない教員から任期付きの特任教員へと契約を変更したとき以来、このことは既定路線として過ごしてきたけれど、いざ、部屋に置いていた私物をすべて運び出し、鍵を… 続きを読む »『起業という幻想』
2020年3月末をもって、15年間勤めた大学を退職した。3年前、任期のない教員から任期付きの特任教員へと契約を変更したとき以来、このことは既定路線として過ごしてきたけれど、いざ、部屋に置いていた私物をすべて運び出し、鍵を… 続きを読む »『起業という幻想』
本書は、都市近郊の里山に興味を抱く全ての人に読んでいただきたい好著である。もともとは、記録映画『オオカミの護符―里びとと山びとのあわいに』(2008年公開)をもとに書かれたものだである。作られた順序からすると、映画→本の… 続きを読む »『オオカミの護符』
「無人島」と聞いて最初に思いついた本は、吉村昭『漂流』(1976年、新潮社)です。江戸時代に、今の高知県を出た船が難破して、はるか東に流され伊豆諸島の鳥島に漂着、その後、長い無人島生活を送った人の実話がもとになっています… 続きを読む »無人島を読む本3冊
今年読んだ本の中から取り上げるに足るいくつかを、刊行年月日の古い順に簡単にふりかえる。 中野剛志『富国と強兵』東洋経済新報社(2016/12/9) 著者には多くの著作があるが、本書が主著である。いくつもの新書版を読むより… 続きを読む »2019年に読んだ本から10冊
歌人の弟が編集した『戦争の歌』(笠間書院、2018年)というアンソロジーがある。この本は、たかだか120ページの薄い本だけれど、中身の密度はかなり濃い。日清・日露から太平洋戦争に至る膨大な「戦争の歌」から代表歌51首が選… 続きを読む »『ぼくもいくさに征くのだけれど』
最近、ダークツーリズムという言葉をよく聞くようになった。戦跡や被災地など、死や悲しみの記憶を残す対象を訪ねる観光のことで、専門書に限らず、入門書やガイドブックなどの刊行が相次いでいる。 本書の著者は、ダークツーリズムに関… 続きを読む »『観光客の哲学』
本書は一般的にも高く評価されるに違いないが、私の場合、おそらく平均以上に響くものがあった。読んでいる間、青春時代が思い出され、久しぶりに恩師と再会したような感覚を抱いた。 本書は、宇沢弘文について書かれた分厚い評伝である… 続きを読む »『資本主義と戦った男』
私はNORAの活動を通して、都市近郊の里山保全について考え行動しているが、一方で最近は、薄れゆく戦争や公害の記憶に抗い、被災者・被害者から話をうかがい、記録を探して考えている。 2018年10月10日(水)、シネマハウス… 続きを読む »映画『食卓の肖像』ほか
今年はカネミ油症事件が発生して50年目に当たることから、10月17日(土)、長崎県五島市(福江島)で50周年記念事業「油症の経験を未来につなぐ集い」が開催された。私は3年前に初めてカネミ油症の現地調査のために五島列島を訪… 続きを読む »『みな、やっとの思いで坂をのぼる』